売掛金の入金を待つあいだの資金を、事務所を空けずに用意したい。そう考えてファクタリングを調べ始めると、「非対面」「オンライン完結」「面談なし」と似た言葉が並んでいて、どこまでが本当にオンラインで終わるのかが見えづらくなります。
結論から書くと、ファクタリングは非対面で契約できます。ファクタリングは債権の売買であり、売買契約に書面や対面を求める規定は民法にありません。電子契約で締結された契約も、条件を満たせば真正に成立したものと推定されます。
この記事では、非対面で申し込める10社の公式サイトの記載を条件ごとに並べたうえで、なぜ対面なしで契約が成立するのかを条文にさかのぼって整理しました。あわせて、本人確認がどう行われるのか、2027年4月に何が変わるのかという、比較サイトではあまり触れられない部分も扱います。
- ファクタリングは債権の売買であり、非対面でも契約は成立する(民法555条・466条)。電子契約で締結した契約書も、条件を満たせば真正に成立したものと推定される(電子署名法3条)
- 申込から契約までオンラインで完結する会社と、オンラインと対面を選べる会社があり、選び方の軸が変わる
- 入金までの最短時間は各社の公式表記で最短5分〜最短3時間まで幅がある
- ファクタリング業者は犯罪収益移転防止法の「特定事業者」に含まれず、オンラインの本人確認は各社の自主的な実務として行われている
- 「ファクタリング」を名乗る実質的な貸付けについて、金融庁が具体的な判断要素を公表している
結論|非対面ファクタリングは「2社間契約」と「電子契約」で成り立っている

非対面で完結するファクタリングは、次の2つの条件がそろうことで成立しています。
ひとつは2社間契約であること。売掛先に通知せず、利用者とファクタリング会社の2社だけで契約する形式です。売掛先の承諾を取りに行く必要がないため、手続きが利用者側だけで完結します。
もうひとつは電子契約であること。クラウド型の電子署名サービスを使えば、契約書の郵送も押印も不要になります。
まず、ご自身の状況から出発点を確認してください。
| 今の状況 | 検討したい方向 |
|---|---|
| 数万円〜数十万円の請求書を早く現金にしたい | 下限1万円から対応する専業型。手数料は一律型が多い |
| 数百万円以上をまとめて調達したい | 買取金額の上限を設けていない総合型。3社間も選べる |
| 土日や夜間に申し込みたい | 申請受付が24時間の会社。ただし審査・入金は営業時間内の会社が多い |
| 電話のやり取りも避けたい | 「電話不要」を明記している会社を選ぶ |
| 手数料の負担が続いていて苦しい | ファクタリングの前に公的な相談窓口を検討する |
最後の行だけは、この記事の趣旨と少し違う方向を指しています。
ファクタリングが非対面で成立する法的な根拠|民法と電子署名法を条文で確認
「対面での面談なしに、本当に有効な契約になるのか」という不安は、条文を見ると整理できます。
ファクタリングは債権の売買であり、方式は自由
金融庁は、ファクタリングについて「一般に『ファクタリング』とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」と説明しています。
売買契約の成立要件を定めるのが民法555条です。
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
条文に書かれているのは「約すること」だけで、書面も対面も要件になっていません。当事者の意思が合致すれば契約は成立します。オンラインでの申込と承諾でも同じです。
売掛債権を譲渡できる根拠は民法466条1項にあります。同条2項は、契約に譲渡制限の意思表示(いわゆる譲渡禁止特約)があっても「債権の譲渡は、その効力を妨げられない」と定めています。2020年施行の改正で明確化された部分です。
ただし同条3項により、譲渡制限の意思表示がされたことを知っていた、または重大な過失で知らなかった譲受人に対しては、債務者が履行を拒むことができます。売掛先との取引基本契約に譲渡禁止条項がある場合、ファクタリング会社が回収に動けなくなる余地は残ります。
まだ発生していない将来の債権を譲渡できることは、民法466条の6(将来債権の譲渡性)に定めがあります。注文書ファクタリングが成り立つのはこの条文があるためです。
| 場面 | 根拠となる条文 | 押さえるポイント |
|---|---|---|
| 契約の成立 | 民法555条 | 意思の合致だけで成立。書面も対面も要件ではない |
| 売掛債権の譲渡 | 民法466条1項〜3項 | 譲渡自体は有効。ただし3項により債務者が履行を拒める場合がある |
| 将来債権の譲渡 | 民法466条の6 | 譲渡時点で債権が発生していなくてよい |
| 債務者への対抗 | 民法467条1項 | 譲渡人からの通知または債務者の承諾が必要 |
| 第三者への対抗 | 民法467条2項 | 確定日付のある証書による通知・承諾が必要 |
2社間ファクタリングで売掛先に通知しないのは、民法467条の対抗要件を「あえて備えない」運用だからです。だからこそ、売掛先に知られずに手続きが完結します。
電子契約に推定効が働く仕組み
契約書を電子化したときに問題になるのが、「その電子ファイルが本人の意思で作られたと、裁判で扱ってもらえるか」という点です。ここを定めているのが電子署名及び認証業務に関する法律3条です。
電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。
ファクタリング各社が使っているのは、利用者自身が電子証明書を持たず、事業者のサーバー上で署名が付されるクラウド型のサービスです。この方式でも「本人による電子署名」といえるのかについては、総務省・法務省・経済産業省が令和2年9月4日に公表し、令和6年1月9日にデジタル庁・法務省が一部改定した電子署名法3条に関するQ&Aがあります。
同Q&Aは、利用者とサービス提供事業者の間のプロセスと、事業者内部のプロセスの双方で十分な水準の固有性が満たされている必要があるとしたうえで、二要素認証を行っている場合はその水準を満たすと評価され得ると説明しています。
あわせて「十分な水準の固有性を満たすために2要素認証が必須ということではなく、他の方法によることを妨げるものではない」とも記載されています。
なお同Q&Aは、最終的な判断は個別の事案における裁判所の判断に委ねられるとしています。「電子契約なら必ず推定効が働く」という整理ではない点は押さえておいてください。
債権譲渡登記が法人限定である理由
「債権譲渡登記が必要かどうか」は、非対面で完結するかどうかに直結します。登記には司法書士への依頼や書類の準備が伴うためです。
登記の根拠は動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律4条1項です。
法人が債権(金銭の支払を目的とするものであって、民法第三編第一章第四節の規定により譲渡されるものに限る。以下同じ。)を譲渡した場合において、当該債権の譲渡につき債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記がされたときは、当該債権の債務者以外の第三者については、同法第四百六十七条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなす。
条文が「法人が債権を譲渡した場合」と書いているとおり、この制度を使えるのは法人だけです。法務省も「登記することができる債権の譲渡人は、法人のみに限定されています」と説明しています。個人事業主のファクタリングで登記の話が出てこないのは、そもそも制度の対象外だからです。
オンライン完結型の各社は「債権譲渡登記は不要」「設定不要」と掲げている会社が多く、その分だけ手続きが軽くなります。
本人確認はどう行われるのか|ファクタリングは犯収法の対象業種ではない
非対面の手続きで気になるのが、本人確認の扱いです。ここは誤解されやすいので、事実関係を整理しておきます。
ファクタリング業者は「特定事業者」に含まれていない
犯罪収益移転防止法2条2項は、取引時確認や疑わしい取引の届出が義務づけられる「特定事業者」を49号(枝番を含めて54類型)にわたって限定列挙しています。この中に、債権の買取りや売掛債権の譲受けを行う事業者を指す号はありません。貸金業者は29号に明文で挙げられていますが、ファクタリング業者は登録制度そのものが存在せず、いずれの号にも当たりません。
警察庁が公表している特定事業者の一覧にも、ファクタリング業者・債権買取業者の記載はありません。
つまり、各社が行っている本人確認は、法律上の義務ではなく事業者としての自主的な実務です。だからこそ、必要書類の内容が会社ごとに大きく違います。運転免許証とマイナンバーカードだけに限定している会社もあれば、健康保険証を求める会社もあります。
この違いは、審査の甘さ厳しさではなく、各社が自社のリスク管理をどう設計しているかの表れと考えるのが実情に近いところです。
2027年4月から、非対面の本人確認は厳しくなる
法定義務ではないとはいえ、金融分野の実務は犯収法の枠組みに引きずられます。その枠組みが変わることが決まっています。
犯罪収益移転防止法施行規則6条1項1号は、非対面での本人確認方法を定めています。現在は、本人の容貌と写真付き本人確認書類の画像を送信する方法(いわゆる「ホ」の方法)が使えます。オンライン申込で免許証を撮影して送るのはこの方法です。
これが、2027年4月1日施行の改正で削除されます。改正後は、マイナンバーカードや運転免許証のICチップに記録された情報を送信する方法に一本化されます。
警察庁の周知資料には「非対面で本人確認を受けるには、運転免許証やマイナンバーカード等のICチップ情報を送る必要があります。
原則本人確認書類の画像や写しを用いることはできません」と記載され、あわせて「各金融機関等の判断により2027年4月1日以前に先行実施する場合があります」とも書かれています。
ファクタリング業者は法律上の対象外ですが、実務が横並びで動く可能性は十分あります。マイナンバーカードを手元に用意しておくと、この先も手続きがスムーズです。
非対面で申し込めるファクタリング10社|公式サイトの記載を条件別に整理
ここからは各社の条件を並べます。掲載順は各社の優劣を示すものではありません。記載内容はすべて2026年8月時点の各社公式サイトによります。
まず、設計の方向で2つのグループに分かれます。
- オンライン完結型(7社)|少額・スピード重視。買取可能額の下限が低く、必要書類も絞られている
- 高額対応型(3社)|買取金額の幅が広く、3社間も選べる。金額によっては対面契約になる場合がある
手数料と買取可能額の比較
| サービス | 手数料(公式記載) | 買取可能額(公式記載) |
|---|---|---|
| OLTA | 2〜9%(諸経費込み) | 上限・下限の設定なし |
| ペイトナー ファクタリング | 一律10%+振込手数料250円 | 1万円〜。初回50万円、実績に応じ最大300万円 |
| PAYTODAY | 1〜9.5% | 10万円〜上限なし |
| QuQuMo | 1%〜(上限の記載なし) | 上限なし |
| labol(ラボル) | 買取額の一律10%(ラボルへの送金時は振込手数料が自己負担) | 1万円〜(上限額は登録内容により決定) |
| みんなのファクタリング | 公式サイトに記載なし | 公式サイトに記載なし |
| FREENANCE 即日払い | 3〜10%(利用実績に応じ変動)+振込手数料350円または実費 | 1万円以上の債権 |
| ビートレーディング | 平均10.3%(2者間)/6.8%(3者間)※2024年度実績 | 下限・上限なし(1万円〜7億円の買取実績) |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 1.5%〜 | 下限・上限なし(1万円〜2億円の買取実績) |
| アクセルファクター | 1.0〜12.0%(2社間)/0.5〜10.5%(3社間) | 30万円〜上限金額なし |
手数料は「◯%〜」という下限だけが示されている場合が多く、実際の料率は売掛先の信用力や利用実績で決まります。申込前に見積もりを取り、金額を確定させてから判断してください。
入金スピードと対象事業者の比較
| サービス | 入金までの最短(公式記載) | 対象事業者 |
|---|---|---|
| OLTA | 最短即日(審査回答は書類到着から24時間以内) | 法人・個人事業主 |
| ペイトナー ファクタリング | 最短即日 | 個人事業主・一人法人 |
| PAYTODAY | 最短30分 | 法人・個人事業主・フリーランス |
| QuQuMo | 最速2時間 | 法人・個人事業主 |
| labol(ラボル) | 最短30分 | フリーランス・個人事業主・小規模事業者(法人も利用可) |
| みんなのファクタリング | 土日祝でも最短60分 | 法人・個人事業主・フリーランス |
| FREENANCE 即日払い | 入金まで最短5分 | 法人・個人事業主 |
| ビートレーディング | 最短2時間(ポータル利用時は最短50分) | 法人・個人事業主・フリーランス |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 最短3時間(FACTOR⁺Uは最短40分) | 法人・個人事業主 |
| アクセルファクター | 最短即日(書類送付から最短2時間以内) | 個人事業主から大企業、NPO法人・一般社団法人など |
※対象事業者の表記は各社公式サイトの記載に合わせています。売掛先の条件は会社ごとに異なるため、次の項もあわせてご確認ください。
非対面の対応状況と契約方式の比較
| サービス | 非対面の記載 | 契約方式 |
|---|---|---|
| OLTA | 紙の書類・面談も不要。審査状況により電話ヒアリングの場合あり | 2社間 |
| ペイトナー ファクタリング | 面談不要 | 2社間相当(明示の記載はなし) |
| PAYTODAY | 面談不要・来店も一切不要。審査状況により電話の場合あり | 2社間 |
| QuQuMo | 来店不要・面談不要。クラウドサインで締結。審査状況により電話ヒアリングの場合あり | 2社間 |
| labol(ラボル) | 面談不要・電話や郵送は一切なし | 2者間 |
| みんなのファクタリング | 完全オンライン型・電話対応なし | 2社間限定 |
| FREENANCE 即日払い | マイページからの申込で完結(面談不要の明記はなし) | 2社間 |
| ビートレーディング | クラウドサインでオンライン契約。金額により対面契約が必須の場合あり | 2者間・3者間 |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 非対面で契約まで完結。クラウドサインを導入 | 2社間・3社間 |
| アクセルファクター | 来店や対面での面談は一切不要。審査状況により面談を依頼する場合あり | 2社間・3社間 |
「電話も含めて非対面」を明記しているのは、labolとみんなのファクタリングの2社です。多くの会社は「面談不要」であっても、審査の過程で電話確認が入る可能性を残しています。
なお表中の「2者間/3者間」「2社間/3社間」の表記は、各社公式サイトの表記に合わせています。指す内容は同じです。
オンライン完結型の7社
OLTA(オルタ)
OLTA株式会社が運営するクラウドファクタリングです。手数料は2〜9%で、公式サイトには「手数料は諸経費などすべて込み」と記載されています。買取金額に上限も下限も設定していないと明記されており、少額でも高額でも申し込める設計です。
契約は2社間で、公式FAQには「審査の書類提出や契約締結は、すべてオンラインにて行いますので対面での面談は実施いたしません」とあります。ただし同じFAQに「審査状況によっては、お電話にてインタビューを実施させていただく可能性があります」との記載も続きます。
債権譲渡登記については「利用規定で定める一部の場合を除き、債権譲渡登記も売掛先(取引先)への連絡も致しません」と説明されています。「一律で不要」ではなく留保がついている点が、他社と書きぶりが違うところです。償還請求権については「償還請求権のない(ノンリコースの)契約です」と明記されています。
必要書類は、本人確認書類・請求書・保有する全金融機関口座の入出金明細直近4か月分・昨年度の決算書の4点です。書類の点数はやや多めですが、その分だけ料率の幅が下方向に広がっていると読めます。
入金は最短即日で、公式サイトには「必要書類が全て不備なく揃ってから審査を開始し、24時間(1営業日)以内にお見積り結果をご回答」「ご契約後、即日ないし翌営業日に買取金額をお振込み」と記載されています。電話窓口の受付は平日10:00〜18:00です。
ペイトナー ファクタリング
ペイトナー株式会社が運営する、個人事業主・一人法人向けのサービスです。手数料はサービス手数料10%の一律で、料金ページには「別途、振込手数料250円がかかります」と記載されています。
買取可能額は1万円から。利用可能枠は初回50万円で、取引実績に応じて最大300万円まで拡大されると公式サイトに図解付きで説明されています。比較記事では初回25万円と紹介されていることがありますが、現在の公式表記は初回50万円です。
対象となる請求書には条件があり、「支払い方法が銀行振込であり、支払い期日まで70日以内であること」「取引先に提出済みであること」と明記されています。必要書類は本人確認書類・請求書・銀行口座の入出金明細直近3か月分です。
振込については「土日祝含む365日お振込み可能」としつつ、注記に「審査が完了した場合の振込対応時間です。審査は365日実施はしておりません」と書かれています。申し込む時間帯によって当日入金になるかが変わります。
売掛先については「独立直後でも個人の取引先でもOK」とされ、公式FAQでも「個人間での取引に『ペイトナー』は利用できますか? → はい、利用可能となっております」と回答されています。売掛先が法人に限られない点は、この記事で挙げた他社にはあまり見られない特徴です。
なお、償還請求権や債権譲渡登記についての記載は、公式サイト上で確認できませんでした。契約前に問い合わせて確認しておきたい項目です。
PAYTODAY
Dual Life Partners株式会社が運営するAI審査型のサービスです。手数料は1〜9.5%で、FAQには「1%からで上限9.5%です。手数料は、売掛債権先の信用情報に加えて、お客様の利用状況や財務状況に基づき決定しております」と説明されています。上限が明示されている点は、料率の見通しを立てやすい設計です。
特徴のひとつが掛け目を使わないことで、「弊社は掛け目を使用せず、請求金額100%から手数料を引いた金額が入金されます」と記載されています。最大90日後の請求書買取に対応します。
買取可能額はトップページに「10万〜上限なし」とある一方、FAQには「申込金額に上限下限はありますか? → いいえ、ございません」との記載もあります。入金までの時間は、トップページで「最短30分」と掲げられ、審査結果については「最短15分〜、24時間以内にメールでお答えします」と案内されています。少額での申込や当日入金を前提にする場合は、事前に問い合わせて確認してください。
必要書類は、買取希望の請求書・代表者の本人確認書類に加えて、全法人名義口座(個人事業主は事業用口座)の直近6か月分以上の入出金明細、決算書一式または確定申告書一式です。後者2つには「必須ではない」との注記がついています。対面を希望する場合は、出張費実費と事務手数料3万円で対応可能とも案内されています。
非対面については「契約手続きもオンライン上で完結致しますので、ご訪問やご来店はございません」とあり、あわせて「原則、対面の面談はありません。しかし、審査状況によっては、お電話でお話をお伺いする場合もございます」とも書かれています。債権譲渡登記は「弊社では債権譲渡登記を行っておりませんので、スムーズかつ費用を抑えた上での取引が可能です」と明記されています。
売掛先が倒産した場合については、FAQに「売掛先が倒産してしまっても、お客様の支払義務はございませんので、ご安心ください」と記載されています。営業時間は平日9:00〜17:00。問い合わせフォームは24時間受付です。
QuQuMo(ククモ)
株式会社アクティブサポートが運営します。手数料は1%からで、上限の記載はありません。買取可能額は上限なしと記載されています。
入金までの流れは、申込10分・見積30分・契約と送金で1時間の合計で「最速2時間」と説明されています。契約はクラウドサインで締結され、公式サイトには「弁護士ドットコム監修、クラウドサインでの契約締結なので安心」と記載があります。債権譲渡登記は設定不要、償還請求権については「ノンリコース【償還請求権なし】での契約」と明記されています。
なお、公式サイトには「請求書・通帳の2点のみ」という訴求がある一方、ご利用の流れのページには本人確認書類、保有する全銀行口座の入出金明細直近3か月分、請求書が挙げられ、個人事業主の場合はさらに開業届または確定申告書一式と健康保険証の提出が案内されています。実際に用意する書類は「2点」より多めに見ておいてください。
電話窓口の受付は平日9:00〜19:00です。FAQには「お客様の状況に応じてサポート窓口よりお電話にて簡単なヒアリングをさせていただく場合があります」との記載があります。
labol(ラボル)
株式会社ラボルが運営します。東証プライム上場の株式会社セレスの子会社である旨が公式サイトに記載されています。
手数料は買取額の一律10%。トップページには「振込手数料などの他の費用も一切かかりません」とありますが、FAQには「株式会社ラボルへのお支払い時には別途振込手数料をご負担いただきます」と記載されています。買取時の入金には手数料がかからず、後日ラボルへ送金する際の振込手数料は自己負担、という整理と読めます。
買取可能額は1万円から。上限額は登録内容によって決まり、利用実績や「増額タスク」で上がっていく仕組みと説明されています。請求書の一部金額だけを申請することもできます。
入金までの時間はサービスサイトに「最短30分入金」、FAQにも「申請から入金までの所要時間は最短30分」と記載されています。一方、コーポレートサイトの事業内容欄には「最短60分で資金調達を実現することが可能です」との記載があり、審査に要する時間を指していると読めます。
非対面については「面談不要・Web完結でお申込み可能」「電話や郵送は一切なし」と明記されており、電話まで含めて非対面を掲げている数少ない会社です。振込は「24時間365日振込を実現」としつつ、「審査の実施は24時間365日行っているものではございません」との注記があります。
必要書類は本人確認証・請求書・取引を証明するメールなどのエビデンスの3点で、決算書や契約書は不要とされています。本人確認書類は運転免許証・マイナンバーカード・運転経歴証明書に限定されています。売掛先は法人が対象です。取引先が倒産した場合は「請求書買取金額の返還を求めることはありません」と記載されています。
みんなのファクタリング
株式会社change(利用規約上の表記は株式会社チェンジ)が運営します。公式サイトには「非対面で安心安全、土日祝でも最短60分でお振込!」「登録~契約までWEB完結」「電話対応なし」と記載されています。電話対応がないことを打ち出している点が、このサービスの位置づけをよく表しています。2社間に特化した設計です。
一方で、手数料と買取可能額については公式サイト上に記載が見当たりませんでした。会員登録が初期費用0円・月額費用0円であることは明記されています。申し込む前に、料率と買取可能額を問い合わせて確認してください。
利用規約では、売掛先の債務不履行や倒産により不払いとなった場合について「当社は、かかる不払いについて、利用者に対して買取代金返還、損害賠償、償還、買戻し、その他のいかなる請求もできないものとします」と定められています。債権譲渡登記は運営会社サイトに「原則なし」と記載されており、規約上は当社から要請があった場合に手続きを行う定めがあります。
FREENANCE(フリーナンス)即日払い
フリーランス向けの金融支援サービスとして知られていますが、運営会社が変わっています。利用規約(最終更新日2025年10月1日)第1条は「本規約は、フリー株式会社(以下「当社」といいます。)が法人又は個人事業者を対象に提供するサービス「フリーナンス」…」と定めており、サイト表記も「FREENANCE(フリーナンス) by freee」に変わっています。比較記事の多くはGMOクリエイターズネットワーク株式会社と記載していますが、現在の公式表記はフリー株式会社です。
手数料は請求書額面の3〜10%で、「フリーナンス口座を使えば使うほど手数料は下がります」と説明されています。利用実績が与信スコアに反映され、限度額と料率が変わる仕組みです。振込手数料は利用規約に「350円又は実費のいずれか高い金額とします」と定められ、会員負担です。
対象となる債権は「1万円以上の円建ての金銭債権であること」「支払期日が、買取申込日から105日以内であること」と規約に明記されています。売掛先は法人に限られ、個人・個人事業主がクライアントとなる請求書は対象外です。
契約方式については、公式サイトに「フリーナンスの『即日払い』は2社間ファクタリングの形式を採用しています。借入ではないため、信用情報機関への照会や登録はありません」と記載されています。
入金は「入金まで最短5分」と掲げられていますが、FAQには「当日16時半までに即日払いが承認された場合、当日中に…振込が完了します。それ以降に承認された場合には、フリーナンスからの振込は翌営業日に行われます」との説明があります。16時半という締切が実質的な分かれ目です。
高額にも対応する3社
ビートレーディング
株式会社ビートレーディングが運営します。2012年設立で、累計取引社数9.1万社・累積買取額1,824億円(2026年3月時点)と公表しています。2026年4月28日に中小企業等経営強化法にもとづく経営革新等支援機関の認定を受けたことも記載されています。
手数料の示し方が他社と異なり、下限料率ではなく平均手数料の実績値を公表しています。FAQには「弊社の平均的なファクタリング手数料は、2者間ファクタリングで10.3%、3者間ファクタリングで6.8%となっています。(2024年度実績)」とあります。なお法人向けページには、法人のみ・2025年9月時点として平均9.4%(2者間)・平均6.4%(3者間)という別の数値も掲載されています。
買取可能金額は下限・上限とも設けておらず、1万円〜7億円の買取実績があると記載されています。金額によって窓口が分かれており、1万円〜300万円はポータルサイトから、300万円以上は法人・大型調達の専用窓口という設計です。公式FAQでは、ポータル利用の場合が審査申込から最短50分、相談型の場合が問い合わせから最短2時間と案内されています。
対象事業者は法人・個人事業主・フリーランスで、公式サイトには「※給与債権・不良債権・売掛先が個人事業主の売掛金の買取は行っておりません」との注記があります。
契約はクラウドサインを導入しており、オンライン・来社・訪問から選べます。FAQには「オンライン契約を導入しておりますので、必ずご来社いただく必要はありません」とある一方、「※買取金額によっては対面でのご契約が必須となる場合がございます」との注記もあります。高額の調達を非対面で完結させたい場合は、事前に確認しておいてください。
償還請求権については「償還請求権のない(ノンリコース)契約です」と明記されています。必要書類は売掛金に関する書類と口座の入出金明細2か月分の2点です。営業時間は平日9:30〜18:00で、ポータルサイトからの申請は365日24時間受け付けています。
日本中小企業金融サポート機構/FACTOR⁺U
一般社団法人日本中小企業金融サポート機構が運営します。2017年5月設立で、公式サイトには「当機構は非営利型の一般社団法人として中立的かつ公平な立場でサービスを提供しています」と記載されています。関東財務局長および関東経済産業局長から経営革新等支援機関の認定を受けています。
手数料は1.5%〜。「ファクタリング会社では珍しい『非営利団体』としてファクタリングサービスを提供しているため、業界最低水準の手数料でご利用いただけます」と説明されています。FAQには「実際の手数料は、売掛金の金額、入金予定日までの期間、売掛先の信用力、契約方法などによって変動します」との補足があります。買取金額の下限・上限は設けておらず、1万円〜2億円の買取実績が記載されています。
同機構にはオンライン特化型の「FACTOR⁺U(ファクトル)」があり、こちらは「最短40分で請求書を現金化」「審査結果は最短10分でご提示」と案内されています。本体のファクタリングは審査最短30分・最短3時間で入金です。
契約はクラウドサインを導入しており、「非対面でお申し込み~契約まで完了できます」と記載されています。必要書類は口座の入出金履歴(直近3か月分)と売掛金に関する書類の2点です。個人事業主については、FAQに「売掛先が法人でしたら、ご利用いただけます」と回答されています。給料債権の買取は行っていない旨も明記されています。営業時間は平日9:30〜18:00、申請は24時間受け付けています。
アクセルファクター
株式会社アクセルファクターが運営します。関東財務局長および関東経済産業局長から経営革新等支援機関(第79号)の認定を受けており、プライバシーマークを取得しています。本社は東京都豊島区で、仙台・名古屋・大阪に営業所があります。
手数料は利用額の帯によって変わる料金表が公開されています。100万円未満で2社間4.5〜12.0%・3社間4.0〜10.5%、2,000万円以上で2社間1.0〜8.0%・3社間0.5〜6.0%というように、金額が大きいほど料率が下がる設計です。FAQには「2社間ファクタリングで1~12%・3社間ファクタリングで0.5~10.5%を目安にしていただいております」との記載があり、料金表と合わせるとこの範囲に収まります。手数料以外の費用は不要と明記されています。
買取可能金額は「30万円から上限金額なし」と記載されています。サービスページには「最大1億円まで対応」という訴求も併記されているため、大口の場合は事前に相談しておくと確実です。
非対面については「お申し込みからご契約、資金の入金まで、すべての手続きがオンライン完結に対応しています。店舗への来店や対面での面談は一切不要」と明記されています。FAQでは「面談は必須ではございません。審査状況によって面談をお願いする場合もございますが、オンラインで面談を実施することも可能です」と説明されています。
債権譲渡登記は「必須ではございません。審査結果によっては設定をお願いすることもございます」との記載です。償還請求権については「アクセルファクターでは全ての取引がノンリコース」と明記されています。必要書類は請求書・通帳3か月分・身分証明書の3点で、金額によっては決算書の提出を求められます。受付時間は平日10:00〜18:30です。
非対面ファクタリングの選び方【6つの観点】
各社の条件が出そろったところで、どこを見て絞り込むかを整理します。
| 観点 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 手数料の示し方 | 「◯%〜」の下限だけか、上限まで示されているか。振込手数料など他の費用があるか |
| 買取可能額 | 手元の請求書が下限・上限の範囲に収まるか。初回の枠に制限がないか |
| 入金の締切時刻 | 「最短◯分」より、当日中に入金される締切が何時かのほうが実務では効く |
| 非対面の範囲 | 面談だけ不要なのか、電話も含めて不要なのか |
| 売掛先の条件 | 売掛先が法人限定か。個人事業主が相手の請求書も対象か |
| 運営情報の確認 | 商号・所在地・代表者が公式サイトで確認できるか |
とくに入金の締切時刻は見落とされがちです。「最短5分」「最短30分」という表記があっても、その日のうちに着金するかどうかは締切に間に合うかで決まります。FREENANCEは16時半、多くの会社は営業時間内という条件がついています。
もうひとつ、売掛先の条件も確認しておいてください。オンライン完結型の多くは売掛先が法人であることを前提にしています。相手が個人事業主の請求書を扱いたい場合は、対応している会社が限られます。
非対面で利用するメリット5つ

移動時間がまるごと不要になる
来社型の契約では、営業所までの往復と面談で半日が消えることがあります。地方で事業をしていれば、県外の本社まで出向く必要が出る場合もあります。オンライン完結型なら、この時間がそのまま手元に残ります。
大分で事業をされている方から「東京の会社に申し込めるのか」と聞かれることがありますが、オンライン完結型は全国どこからでも同じ条件で使えます。
少額でも下限料率で申し込める会社がある
PAYTODAYとQuQuMoは下限1%、FREENANCEは3%からと、少額の請求書でも低い料率が提示され得る設計です。一方でペイトナーとlabolは一律10%という明快な料金体系を採っており、下限料率という考え方自体が当てはまりません。
高額対応型でも、アクセルファクターは3社間0.5%〜、日本中小企業金融サポート機構は1.5%〜と、金額が大きくなるほど料率が下がる設計になっています。「オンラインだから安い」とは限らないため、手元の金額と契約方式で見積もりを取って比べてください。
必要書類が絞られている
オンライン完結型は、必要書類を2〜4点に絞っている会社が多くなっています。labolは決算書・契約書が不要と明記しており、日本中小企業金融サポート機構とビートレーディングは2点で申し込めます。
書類をPDFやスマホの写真で提出できるため、原本の郵送も不要です。
少額の請求書でも申し込める
1万円から対応する会社が複数あります。数万円の請求書を現金化したい場面は、対面型では採算が合わず断られることがありますが、オンライン完結型は少額を前提に設計されています。
労力に見合わない金額でも、システムで完結するから受けられる、という構造です。
申込のタイミングを選ばない
申請受付を24時間としている会社が複数あります。日中は現場に出ていて、事務作業は夜になるという事業者にとっては、この差が大きく効きます。
審査と入金は営業時間内という会社が多いものの、申し込みを済ませておけば翌営業日の朝いちばんで審査が始まります。
申し込む前に確認しておきたい5つのこと
デメリットというより、事前に確認しておけば防げることを挙げます。
電話が入る可能性を残している会社がある
「面談不要」と「電話なし」は別の話です。OLTA・PAYTODAY・QuQuMo・アクセルファクターは、審査状況によって電話や面談が入る可能性を公式サイトに明記しています。
電話も避けたい事情があるなら、labolやみんなのファクタリングのように電話対応がない旨を明記している会社を選ぶのが確実です。
高額の調達では対面が必要になることがある
ビートレーディングは「買取金額によっては対面でのご契約が必須となる場合がございます」と注記しています。金額が大きくなるほど、確認の手順が増えるのは自然なことです。
数百万円以上を非対面で完結させたい場合は、申込前にその旨を伝えて確認しておくと二度手間になりません。
書類は電子化する手間がかかる
紙の請求書や通帳しかない場合、スキャンや撮影の作業が発生します。通帳の入出金明細を2〜6か月分求められることが多いため、ページ数はそれなりになります。
インターネットバンキングを使っていれば明細をPDFで出力できるので、これを機に電子化しておくと次回以降が楽になります。当事務所でもIT導入のご支援を行っています。
手数料の上限が示されていない会社がある
QuQuMoは「1%〜」、日本中小企業金融サポート機構は「1.5%〜」と下限のみの表記です。ビートレーディングのように平均値を公表している会社もありますが、上限が読めない場合は見積もりが出るまで負担額が確定しません。
複数社に見積もりを依頼し、金額を並べてから決めると判断がぶれにくくなります。
継続して使うと負担が積み上がる
ファクタリングは入金サイクルのズレを埋める手段として使う分には有効です。一方、毎月繰り返すと手数料が固定費のように効いてきます。
手数料10%の請求書を毎月現金化すると、年間では売上の1割前後が手数料に回る計算です。2〜3回続いたら、資金繰り全体を見直すサインと考えてください。後半に挙げる公的窓口が使えます。
申込から入金までの流れ【5ステップ】
各社で細部は違いますが、オンライン完結型の流れはおおむね共通しています。
メールアドレスと事業者情報を登録します。この時点で費用は発生しません。
請求書、本人確認書類、口座の入出金明細をアップロードします。書類が揃っていないと審査が始まらないため、ここでの不備がその後のスピードに大きく響きます。入出金明細は求められた月数分をあらかじめ出力しておいてください。
売掛先の信用力、請求書の内容、入出金の状況を見て買取金額と手数料が決まります。この段階で電話確認が入る会社もあります。
見積もりに納得したら、電子契約で締結します。クラウドサインを使っている会社では、届いたメールのリンクから内容を確認して同意する流れです。契約書に貼る収入印紙も不要になります。
契約完了後に指定口座へ振り込まれます。その後、売掛先から入金があったら、契約で定めた期日までにファクタリング会社へ送金します。
この最後の送金が重要です。2社間契約では、売掛先から入金されたお金はすでにファクタリング会社に譲渡された債権の回収金であり、自分のお金ではありません。
ここに手をつけると契約違反にとどまらない問題になります。詳しくはファクタリングを使った後でも自己破産はできるで整理しています。
「ファクタリング」を名乗る貸付けを見分ける|金融庁の判断要素
非対面のサービスを選ぶうえで、事業者の実在性と契約の中身の確認は欠かせません。金融庁は、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されているとして注意を呼びかけています。
同庁は、ファクタリングとして行われた取引でも、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは貸金業に該当するおそれがあるとして、具体的な要素を挙げています。
| 確認する点 | 金融庁が挙げる要素 |
|---|---|
| 買取代金の水準 | 債権額に比べて著しく低額である |
| 未回収時の扱い | 売主が債権を買い戻すこととされている |
| 支払いの原資 | 売主自身の資金により支払をしなければならないこととされている |
重要なのは、同庁が「契約書にノンリコース(売却した売掛債権等が返済不能になっても売却した事業者に返済義務は生じないこと)の規定があるかなどの形式的な要素だけでなく、経済的側面や実態に照らして判断されるものですので、注意が必要です」と明記している点です。契約書の表題や条項の書きぶりだけでは判断されません。
同ページには、貸金業に該当しないと判断された裁判例と、該当する・公序良俗違反で無効と判断された裁判例が並べて掲載されています。判断が分かれる領域であることが読み取れます。
また、個人が勤務先に対して持つ賃金債権を買い取る「給与ファクタリング」については、貸金業に該当するとの見解が示されています。最高裁判所第三小法廷 令和5年2月20日決定も、実質的に返済合意のある金銭の交付であるとして貸金業法2条1項および出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律5条3項にいう「貸付け」に当たると判断しました。事業者向けのファクタリングとは別の話ですが、あわせて押さえておいてください。
なお、2026年8月時点で、ファクタリング事業に金融庁の登録制度や専用の業法はありません。だからこそ、運営会社の情報が公式サイトで確認できるかどうかが、選ぶうえでの実質的な基準になります。
業界団体の取り組みもあります。一般社団法人オンライン型ファクタリング協会(OFA)は2022年10月に設立され、定款第4条で「ファクタリング業に関する業務の適正を確保し、ファクタリング業及びファクタリング市場の健全な発展を図り、もって顧客の保護に資すること」を目的に掲げています。
会員にはOLTA・ラボル・ペイトナー・アクティブサポートなどが名を連ねています。法令にもとづく認定自主規制機関ではありませんが、判断材料のひとつにはなります。
資金繰り全体で見る|非対面ファクタリングと併せて検討したい公的な窓口
ここは中小企業診断士として、比較記事にはあまり書かれていない部分を補っておきます。
そもそもなぜ入金待ちが発生するのか
支払サイトをめぐる環境は、この2年で大きく動きました。
公正取引委員会は、令和8年1月1日以降に発注される取適法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)の対象取引について、手形払が一律に禁止されたと公表しています。
これに伴い、支払期日を超える満期の一括決済方式や電子記録債権による支払も、原則として支払遅延に該当することになりました。
実態としても改善が進んでいます。中小企業庁の価格交渉促進月間フォローアップ調査(2026年3月月間、回答69,625社)では、支払手段が「現金のみ」の割合が87.5%となり、前回の82.2%から上昇しました。手形の利用は2.8%まで下がっています。
一方で、支払期日が60日を超えている企業の割合は6.6%残っています。制度は変わっても、目の前の入金日が動くとは限りません。この差を埋めるのがファクタリングの本来の使いどころです。
なお日本銀行の全国企業短期経済観測調査(2026年6月調査)では、中小企業の資金繰り判断DIはプラス8で、前回の7から小幅に改善しています。全体としては悪化局面ではありません。
手数料の負担が続くなら、無料で使える窓口がある
ファクタリングを繰り返している状態が続くなら、次の窓口が使えます。いずれも相談は無料です。
| 窓口 | できること |
|---|---|
| よろず支援拠点 | 経営全般の相談。何度でも無料 |
| 中小企業活性化協議会 | 収益力改善・再生・再チャレンジの相談 |
| 取引かけこみ寺 | 売掛金の未払い・取引条件の相談 |
| 日本政策金融公庫 | 経営環境変化対応資金などの融資 |
よろず支援拠点は全国47都道府県に置かれた相談窓口で、資金繰りだけでなく売上や人手の相談も扱います。2026年4月には、各拠点内に生産性向上支援センターが開設されました。
中小企業活性化協議会は全都道府県に設置され、収益力改善支援から再生支援までを扱います。ただし民事再生や破産を申し立てた企業は対象外になるため、動くなら早い段階です。
売掛先からの入金が遅れていることが資金繰り悪化の原因なら、取引かけこみ寺が使えます。2026年1月1日に「下請かけこみ寺」から名称が変わりました。相談員への相談も弁護士相談も無料で、弁護士相談を除き匿名でも相談できます。
補助金を含めた支援制度は補助金・支援制度まとめに整理しています。申請のご相談は補助金申請・事業計画支援へどうぞ。

非対面ファクタリングに関するよくある質問【FAQ】
- 面談なしで契約して、法的に有効な契約になりますか。
-
なります。ファクタリングは債権の売買であり、民法555条は当事者の意思が合致すれば契約が成立すると定めています。書面も対面も要件ではありません。
電子契約についても、電子署名法3条により、本人による電子署名が行われていれば真正に成立したものと推定されます。
- 非対面だと手数料は安くなりますか。
-
各社の公式表記を見ると、下限料率は1%台から10%の一律まで幅があります。オンラインか対面かよりも、買取金額の帯と売掛先の信用力で実際の料率が決まる設計が一般的です。下限だけでは比較できないため、複数社から見積もりを取って比べてください。
- 個人事業主でも非対面で利用できますか。
-
利用できます。この記事で挙げた10社は、いずれも個人事業主または法人を対象としています。ただし多くの会社が「売掛先が法人であること」を条件にしています。取引相手が個人事業主の場合は、対応している会社が限られるため事前に確認してください。
- 電話も一切なしで完結する会社はありますか。
-
labolは「電話や郵送は一切なし」、みんなのファクタリングは「電話対応なし」と公式サイトに明記しています。一方、OLTA・PAYTODAY・QuQuMo・アクセルファクターは、審査状況によって電話ヒアリングが入る可能性を明記しています。
- 債権譲渡登記は必要になりますか。
-
会社によります。PAYTODAYとQuQuMoは登記を行わない旨を明記しています。
アクセルファクターは「必須ではございません。審査結果によっては設定をお願いすることもございます」、OLTAは「利用規定で定める一部の場合を除き」行わないとしています。
みんなのファクタリングは運営会社サイトで「原則なし」としつつ、規約上は要請があった場合に手続きを行う定めがあります。なお登記制度を使えるのは法人のみで、個人事業主は対象外です。
- 土日でも申し込めますか。当日中に入金されますか。
-
申請の受付を24時間としている会社は複数あります。
ただし審査と入金は営業時間内という会社が多いのが実情です。labolは「24時間365日振込を実現」としつつ「審査の実施は24時間365日行っているものではございません」とも注記しており、みんなのファクタリングは「土日祝でも最短60分でお振込」と記載しています。
土日の申込を前提にするなら、審査の受付時間と当日入金の締切を各社に確認してください。
- オンラインで申し込むと、信用情報に記録が残りますか。
-
ファクタリングは債権の売買であり、借入れではありません。
そのため貸金業の信用情報として登録されるものではないと各社が説明しています。
labolは「信用情報に照会しない独自の審査」と明記しています。ただし各社の審査基準は独自に定められているため、利用可否は個別に判断されます。
- 申し込みに必要な書類は何ですか。
-
会社によりますが、共通するのは請求書・本人確認書類・口座の入出金明細の3種類です。
入出金明細は直近2〜6か月分と幅があり、ビートレーディングは2か月分、QuQuMoと日本中小企業金融サポート機構は3か月分、OLTAは4か月分、PAYTODAYは6か月分以上とされています。
決算書や確定申告書を求める会社もあれば、labolのように不要としている会社もあります。申込前に必要書類の一覧を確認し、明細をPDFで出力しておくと審査が早く進みます。
- 売掛先が支払わなかった場合、返金を求められますか。
-
契約の内容によります。OLTA・QuQuMo・ビートレーディング・アクセルファクターは償還請求権のないノンリコース契約であることを明記しています。
みんなのファクタリングも、利用規約で売掛先の不払い時に買取代金の返還等を請求しない旨を定めています。
PAYTODAYとlabolは「ノンリコース」という語を使わず、倒産時に支払義務や返還請求がない旨を説明しています。一方で、金融庁は売主が債権を買い戻す取り決めがある取引について貸金業に該当するおそれがあると注意喚起しています。契約書でこの点を必ず確認してください。
- マイナンバーカードは必要ですか。
-
現時点では運転免許証などでも本人確認ができる会社が大半です。
ただし、犯罪収益移転防止法施行規則の改正により、2027年4月1日以降の非対面の本人確認は原則としてICチップ情報の送信に一本化されます。
ファクタリング業者は同法の特定事業者ではありませんが、実務が横並びで動く可能性はあります。用意しておくと安心です。
【まとめ】非対面ファクタリングを選ぶときに押さえておきたいこと
ファクタリングは非対面で契約できます。法的には債権の売買であり、対面も書面も成立の要件ではないからです。オンライン完結型なら、申込から入金まで事務所を離れずに済みます。
押さえておきたい5つのポイント
① 非対面が成り立つのは「2社間契約」と「電子契約」の組み合わせによる
売掛先に通知しない2社間契約なら手続きが利用者側で完結し、クラウド型の電子署名を使えば郵送も押印も不要になります。民法555条・466条と電子署名法3条が土台にあります。
② 「面談不要」と「電話なし」は別の話
多くの会社は面談を不要としつつ、審査状況によって電話が入る可能性を残しています。電話まで避けたいなら、labolやみんなのファクタリングのように明記している会社を選んでください。
③ 「最短◯分」より締切時刻を見る
最短5分と書かれていても、当日中に着金するかは締切に間に合うかで決まります。FREENANCEは16時半、多くの会社は営業時間内が条件です。
④ 手数料は下限だけで比べない
「1%〜」という表記の会社が複数ありますが、実際の料率は売掛先の信用力で決まります。振込手数料が別途かかる会社もあります。見積もりを取ってから判断してください。
⑤ 契約書で確認するのは、売掛先が支払えなかったときの扱い
金融庁は、売主が債権を買い戻す取り決めがあるものについて貸金業に該当するおそれがあると注意喚起しています。契約書の表題ではなく、経済的な実態で判断されます。
申し込む前の最終チェックリスト
| チェック項目 | |
|---|---|
| □ | 手元の請求書が、その会社の買取可能額の範囲に収まっている |
| □ | 売掛先が法人である(または個人事業主でも対応可能と確認した) |
| □ | 当日入金の締切時刻を確認した |
| □ | 手数料のほかに振込手数料などがかかるかを確認した |
| □ | 売掛先が支払えなかった場合の扱いを契約書で確認した |
| □ | 運営会社の商号・所在地・代表者が公式サイトで確認できた |
| □ | 入出金明細を求められた月数分、PDFで用意した |
結論
「請求書の入金は決まっているが、その前に支払いがある」「移動に時間を使えない」「少額の請求書を1枚だけ現金化したい」——このいずれかに当てはまるなら、オンライン完結型のファクタリングは検討する価値があります。1万円から申し込める会社が複数あり、書類も2〜4点で済みます。
一方で、ファクタリングを毎月繰り返している状態なら、手数料が固定費のように効き始めています。その場合は、よろず支援拠点や中小企業活性化協議会といった無料の窓口で、資金繰り全体を一度見直してみてください。早い段階ほど選べる手段が多く残っています。
当事務所でも資金繰りと事業計画のご相談を承っています。ご相談はお問合せまたは相談・面談予約からどうぞ。事務所の詳細は事務所概要をご覧ください。
※本ページはプロモーションを含みます。記載内容は2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されていた情報にもとづきます。条件は予告なく変更されることがあるため、申し込む前に必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。



