『論語』から学ぶ仕事に対する姿勢とは – 人生の教科書に学ぶ

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少し間が空きましたが、おすすめ書籍の紹介です。
今回は、『論語』を取り上げたいと思います。

『論語』は、日本でも古くから親しまれてきた古典の一つです。
日本や中国や韓国といった東アジアの諸国は、論語を起点とした儒教の影響を強く受けてきました。儒教の教えの中で現代の仕事にも通用する考えとはどのようなものでしょうか?
その儒教の教えに触れてみましょう。

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目次

『論語』とは?

『論語』は紀元前500年頃の中国・春秋時代の思想家、孔子とその弟子達の問答を記録したものです。
孔子は、春秋時代の諸国乱立する前の周王朝の政治に理想像を求めました。
その理想とする政治は、人や国を治める君子たる者は礼儀に則り、高い人徳を極めなければならないというものでした。
その理想とする政治を実現するために様々な国の王に理想を説きましたが、実現することはできませんでした。
春秋後期から戦国時代にかけては「諸子百家」の時代。孔子の一派は「儒家」と呼ばれました。
この儒家の教えは後の時代、漢の武帝の時代になって国教となります。
その後も中国の各王朝で儒家の教えは重要な位置を占め、その影響は韓国や日本にも強く広まりました。

『論語』から学ぶ仕事の姿勢の3つのポイント

『論語』は君子たる者の思想や、学ぶ姿勢などについて語られている問答や教えが多く記録されています。
「温故知新」など有名なものもありますが、今回は「仕事に対する姿勢」を整えるために重要な教えを3つピックアップします。

  • 過ちはすぐに改めよ
  • 学んだことは実践する
  • ベクトルは自分へ

過ちはすぐに改めよ

これは、「子曰く、君子、重からざれば即ち威あらず。学べば即ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすることなかれ。過てば即ち改むるに憚ることなかれ。」という一節からです。
「君子は重々しくなければ威厳がない。学問をすれば頑固でなくなる。忠と信を第一として、自分より劣る者を友人とするな。過ちがあればすぐに改めなさい」と孔子は教えました。
「自分より劣る者を友人とするな」というのもなかなか強烈な教えです。友人として付き合う人間は自分よりも優れた者とし、常にそこから学びなさいというものです。
そして何より重要なのが、「過ちがあればすぐに改めなさい」というものです。
人は間違えたり失敗した時もすぐには直せないものです。このようなときに素直に周囲の声に耳を傾け、同じ過ちを繰り返さないようにすることが重要なのです。

学んだことは実践する

これは、「子曰く、博く文を学びて、これを約するに礼を以てせば、亦以てそむかざるべきか」という一節からとってきました。
「幅広く書物を読んで学問を行い、それを礼の実践で引き締めていくなら、道に背かないでおれるだろう」と孔子は教えています。
今も昔も学問をするとなると書物を読むことが中心です。本を読んで知識を増やしても実践できなければ、本当に身に付けることはできません。
孔子の時代も、本を読んで知識として持ってはいても実践できないという人も多かったのかも知れませんね。

ベクトルは自分へ

これは、「子曰く、君子はこれを己に求む。小人は他人に求む。」という一節からです。
「君子は反省して自分に責任を求める。つまらない人間は他人のせいにする」と孔子は教えています。ここでは「君子」は優れた人物、「小人」はつまらない器の小さな人間と解釈すればよいでしょう。
人は何かうまくいかないときがあると、その原因をついつい自分以外の要因(他人やその時の環境)のせいにしてしまうことがあります。孔子はそのような姿勢を戒めています。
優れた人間は、反省したときに自分の中に原因を求め、次に同じような失敗を繰り返さないように学習していくのです。

おわりに

孔子の教えというと、堅苦しく古臭いイメージがあるかもしれません。しかし、その教えは2000年以上も東アジアを中心に多くの人に読み継がれてきました。
その教えの中には現代のビジネスの世界でも通用するものが多くあります。
2000年もの間読み継がれてきた孔子の教えにあなたも触れてみませんか?

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